先輩社員の声をお届けします!
2007年入社
私が所属している製造第一部 組立第一課は、大小さまざまな製品を図面に基づいて組み立てる職場です。
現在、私が所属している機構物チームでは、主幹制御器(マスコン)や電動ワイパーなどの駆動する製品を製作しています。マスコンやワイパーは、鉄道車両の運転台に設置されており、先頭車両に乗車すると操作している様子を見ることができます。
マスコンとは、車両速度の調整・停止・運転方向の転換を制御する装置で、ひとつのハンドルで加速と減速が操作できる「ワンハンドルマスコン」や加速と減速が別のハンドルで操作できる「ツーハンドルマスコン」といった種類があります。
ワイパーとは、先頭車両の窓に付着した雨や雪・汚れなどを拭き取る装置で、故障時にワイパーを手動で操作できるクラッチ機構部の構造は車種によってさまざまです。
いずれも、車両の運行に必要不可欠な装置であり、高品質な製品を製作することがとても重要です。なぜならば、製品の機能が不十分であれば、車両の運行に悪影響を及ぼし、遅延や運休の原因となるからです。マスコンを操作しても速度の調整ができず、ワイパーが動作しないために窓の汚れを拭き取ることができない状況は、決してあってはなりません。そのような事態を引き起こさないためにも、手順書やチェックシートを活用し、図面に基づいた製品を確実に製作することが重要になります。
入社後、先輩の指導を受けながら初めてマスコンの組立作業をした時、どの手順で組み立てるのか・工具の使い方・部品やネジの名称・機構部の仕組みをメモするだけで必死だったことを今でも覚えています。優しく丁寧に指導してくださった先輩の背中を追いながら経験を積み、一人でマスコンの組立を任された時は、不安でもあり嬉しくもありました。
実際に作業をしてみると、要領が掴めず何度も組み直したり、先輩に再度指導を受けたりすることがあり、とても難しい仕事だなと感じたと同時に、ただ覚えるだけでなく、覚えたことを理解することが重要なのだと気付かされました。そのような経験を経て、一人でマスコンが組み立てられた時は達成感とともに、これまで親身になって指導してくださった先輩への感謝の気持ちで溢れました。
こうして私も先輩社員となり後輩へ指導する立場になりましたが、教えることの難しさは今でも痛感しています。相手に自分の理解している内容を伝えても必ずしも全てが伝わるわけではありません。内容を絵で描いて説明してみたり、作業の様子を見せたり、時には失敗を経験させたりしてお互いの理解の差を縮めることを心がけています。
その結果、これまでできなかったことができるようになった時や覚えたことを理解して成長していく後輩の姿が見れた時はとても嬉しくなりました。先輩から得た知識を後輩に伝え、さらに後輩からの学びもあり、私自身も日々成長していることに感謝しています。
今後の目標は、信頼される存在になることです。
入社以来、上司や先輩方の支えがあってこそ現在の自分があります。私もその一員になれるようにまずは信頼されることが大切だと思っています。
信頼される存在になるためには、さまざまな経験を通して、知識・技能を身に付けることで、自らのスキルを向上させる必要があると考えています。上司や先輩方が失敗を恐れず、前向きにさまざまなことに挑戦している姿を目の当たりにしたとき、「自分も頑張らなければ!」と大きな刺激となりました。また、他部署の方々とのコミュニケーションを通じて自身にはない知識を得ることも更なるスキルアップできる大切な要素となります。
信頼される存在になれるように日々精進していきたいと思います。